月経カップマニアの活動をしていると、情報収集のためたくさんのウェブサイトを見ることになります。
そして、それと同じくらい大事になってくるのが
書籍です。
ここでは、勉強になる・おもしろい・楽しい等々、妖子の中で評価が高い作品をピックアップしてお届けします。
各項目をクリック/タップで、アコーディオンが下に開き、レビューを見ることが出来ます。
・皆さんがオススメする作品を是非妖子に教えてください!!
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生理用品の社会史
日本で使い捨てナプキンが生まれたのは1961年。それが、かの有名なアンネナプキン。偏見が渦巻く中、熱意を持って事業を起こしたパイオニア。「過去と比較して、これでもだいぶマシになったんだね」ではなく、「過去を参考に、未来のために現状をどう変えるか」を大事にしたい。
月経と犯罪
「女性の犯罪は月経周期と関係しているのではないか」。そう遠くない過去では、そんな無茶苦茶な説が唱えられていた。専門家の主張や著名人のエピソード、歴史的資料を用いて、背景を丁寧にひも解いていく本作。科学が追いついていない時代の生理保有者の苦労は計り知れない。
高橋瑞物語
真実は小説よりも奇なり。門戸が閉じられた時代に、「女医」を目指した日本人女性達の情熱と志に富んだ生き様を拝めます。高い壁をぶち壊してきたこうした先代の人々が今の時代をつくったと考えると胸が震える。勇気をもらえる作品です。
私たちの月経カップ
エヴァカップやスーパージェニーの販売会社インテグロ代表の神林さんと、産婦人科医みひょん先生の最強タッグによる月経カップのガイドブック!生理やホルモンなど、体に関する知識もコンパクトにまとまっていて、月経カップだけに終わらないのも良いところ。体のガイドブックとしても、役立つ一冊。
生理CAMP
アスリートの生理、海外の生理、LGBTQの生理、芸能人の生理、医師が語る生理・・・。様々な角度から見る生理事情が大集合!!インタビューや写真、漫画などコンテンツ形式も豊富。視覚的にも楽しく、充実な読書タイムをお約束します。
女性泌尿器科へ行こう
月経カップと切り離せないのが骨盤底筋。まるまる一冊が骨盤底筋にまつわる疾患や治療について。私がよく参考にするのは骨盤臓器脱の項目で、主に子宮脱です。月経カップ選びのお手伝いをしていて、子宮下垂気味の人に出会ってきました。日々の生活習慣大事。元患者の会や女性泌尿器科の紹介も掲載。
病気がみえるvol.9
マニア活動に欠かせない専門書!イラストや実写がカラーでたくさん掲載されています。婦人科・乳腺外科の本書は、性器の構造、ホルモン、月経、性感染症、ライフサイクル(更年期など)など。月経カップを利用する人の中には、いろいろな婦人科系の病気を持っている人がいます。その度にこの本が欠かせません。
病気がみえるvol.10
vol.9ほどの使用頻度はないけれど、愛用の専門書part2。vol.10は産科。妊娠、出産、産褥、新生児に関する医学的な情報が詰まっています。低用量ピルの副作用でおなじみの血栓症についても解説されています。ピルの副作用よりも、妊娠中や産後の発症リスクの方が、はるかに高いことをご存じですか?
あっ!そうなんだ!性と生
家族全員で学べる。性の基礎知識を身に着ける絵本。前半は子供向けでほとんどひらがな。後半はこの本をどのように使うかなど、各ページの大人向けの解説が載っています。性犯罪や性の多様性についても盛り込まれています。
とにかく「隠さず、ダイレクトに」が基本。
anan私たちのフェムケア2022
丸々フェムテック特集で盛りだくさんの一冊!生理、ホルモン、食、妊娠、出産、卵子凍結・・・普段の生活で自分からは取りに行かない情報に巡り会えるのが特集号の良いところ。卵子凍結の領域は個人的に興味深いです。kindle unlimitedの人は無料で読めます。
生理だいじょうぶブック
メディアで見かけることも多い、宋美玄(そんみひょん)先生の子供向けガイドブック。初潮を迎える前や、子供に教えられる自信がない保護者にオススメの生理の超入門書。半分以上漫画なので、普段は本を読まない人でも手に取りやすいです。本当に初歩的な内容であれば、大人でもこの一冊でまかなえます。
医者が教える 女体大全
こちらは、みひょん先生の大人向けガイドブック。生理、ホルモン、妊活、性器など、項目別のQ&A方式なので読みやすいです。ただ、THE西洋医学の先生で、「?」と思うところもあるかもしれません。そこは、読む側の体験や経験を生かして「科学的/医学的にはこうなのかぁ」と参考にするのが良いと思います。
10代の[性の悩み]白書
Q&A形式で簡潔に、でも、とても詳しく解説してくれます。先に紹介した「生理だいじょうぶブック」とは異なり、男女どちらの悩みにも寄り添っているので、異性のことを学ぶのに役立ちます。10代向けではありますが、改めて学び直したい大人の皆さんにもおすすめです。親子で読むのも良いですね。
夫のちんぽが入らない
性のコミュニケーションがうまくいかず、長年苦しみ続けたカップルの話です。実話がベースになっているので説得力があります。明るい話ではありませんが、こうしたケースを「知る」ことで生活が劇的に変わる人がいるかもしれません。まずは知ることから。
妊娠・出産パーフェクトBOOK
タイトル通り、妊娠/出産のガイドブック。妊娠前の準備→妊娠中→出産→産後と段階別の対応や知識を得ることができます。高齢出産や出生前診断、無痛分娩など。私がこの本を読んだ理由は、骨盤底筋と出産の関係性を知るため。骨盤底筋のセルフケアの方法も載ってます。
トロピカル性転換ツアー
性転換のためにタイへ渡った作者のレポート本。「え~そうなの?!知らなかったぁぁぁぁ!!」のオンパレード。体験談としても読み応え十分ですが、性に対する姿勢がさっぱりしすぎてて最高です。堅苦しさ一切ないので、気軽な気持ちでどうぞ。未知との対面、目から鱗の良書でございました。
オカマだけどOLやってます。
性別を偽り、OL生活を送っていた能年さんのエッセイ。「男」が「女」になる過程は、単純に性別が変わるというだけでなく、しょうもない偏見とか、ステレオタイプとか、思い込みとか、人間のくだらない一面を見ることがセットになってくるようです。 おもしろおかしく軽快です。「トロピカル~」と合わせて是非♪
”介護後”うつ
母親の介護に携わり、13年間うつ状態にあったという実話。介護やうつ脱出の方法が詳細に書かれているわけではなく、「こういうことが起きました」と概略で書かれていて、私のように介護未経験者にはありがたい一冊。「介護は笑顔でさよならを言うための準備」。このフレーズに出会えただけで読んだ価値あり。
こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話
映画のノベライズ。文章が軽くすぐ読めるけれど、原作の方が学びは多そう。障がい者と介護ボランティアのひとつのあり方。「鹿野さん」というキャラだったから可能になったレアケースだと思う。見方や感想はいろいろだと思うけれど、体を動かせない中ですべてが「戦い」で「全力」だったのは間違いない。
生理ちゃん
良くも悪くも話題になった生理ちゃん。読む人の性別、生理痛の有無、生理へのイメージetcによって、大きく感想が別れる作品。Amazonの低評価レビューも興味深かった。なるほどねぇ~・・・と。「賛否両論が出る」という事実だけで、この漫画の存在意義があると思う。ちなみに、私は好きです。
コウノドリ
全32巻。医療センターの産科が舞台。死と隣り合わせの出産。命がけの妊娠。自身の出生から、一人でも多くの妊婦と新しい命を救うことを使命とする主人公コウノドリ先生が直面するリアルな出産現場を描いた大作です。妊娠・出産を遠い未来のことと考える子供たちに「こそ」読んで欲しいです。
子宮の中の人たち
出産や妊娠中、子宮の中では何が起こっているのか。臓器やホルモンの”擬人化”でお送りするリアルタイム妊娠まんが。妊娠・出産の壮絶さをしっかり描きつつ、ユーモアも満載。ぐうたらな嫁とそれを支える旦那。妊娠を機に、「外の人」にも変化が生じていく様がおもしろい。老若男女すべての人に読んで頂きたい。
実は私セックスレスで悩んでました
エッセイ漫画。肉食系女子 × 草食系男子のかみ合わないセックスの価値観。心は満たされているのに、体が満たされない。いろいろなことで紛らわそうとするも効果なし。最終的に行きついた解決策とは・・・。「あなたは一人じゃない」。同じ悩みを抱える人にとって心が軽くなる作品かもしれません。
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ
拒食症・過食症、繰り返される自傷行為、毒親との攻防etc。そんな著者が勇気を出してレズ風俗に行ったことで、自分探しを実現できたドキュメンタリー。性教育皆無の弊害や、自分を大切にすることの本当の意味、自分に足りないものとは。環境を冷静に分析し、自分の取るべき行動を自力で導き出した著者には拍手喝采。
先生の白い嘘
性被害がテーマの重めの作品。被害者は、女性・男性と両方の性で描かれ、心理描写の気味悪いリアルさに、キレイな絵が拍車をかけます。暗い気持ちになるのは必至ですが、読む価値あり。サラリーマンに人気の「モーニング」で連載されていた点も考えさせられます。他の読者が結末をどう捉えたか、気になります。
パッドマン
「生理」を口にすることすらタブー視されるインド。使用する生理用品は、「清潔」とはほど遠いボロきれ。妻を不衛生から救うため、捨て身の覚悟で使い捨てナプキンの製作にはげむ男性の物語。(だいぶ脚色されているという噂だけれど)実話ベース。
スーパーサイズ・ミー
毎日3食マクドナルドだけを食べていたら、人間はどうなるのか?!体当たりで挑む「人間 VS ファーストフード」のドキュメンタリー。この映画を受けて、アメリカのマクドナルドから「スーパーサイズ(Lの上)」がなくなったという伝説の作品です。
この世界の片隅に
1945年8月15日。多くの人が、大事なものを失った。理不尽ながらも「戦争が日常」の描写に心臓がぎゅーっとする。戦争の悲惨さを噛みしめつつ、やさしい絵と音楽、そして主人公ののほほんとした性格に安らぐ。戦争はなくならないからこそ、こうした作品は後世に残さないといけない。女優「のん」の演技が素晴らしい