クセ強カップの存在意義

まずクセ強カップ誕生の背景には、大きくわけて2つあると考えています（あくまでも推測ですので、ご了承の上でご覧ください）。

(1)これはモニター不足とほぼ同義かもしれません。


ほとんどのメーカーが「一人でも多くの人に使ってもらえるカップ」を目指していると思いますが、そのためにはモニターからの情報が必要不可欠です。


資金も時間も限られた中で製造された月経カップは、おそらく十分なモニターテストを行っていないと考えられます。


せいぜい家族や親戚の数名といったところでしょう。


これではいざ市場に出した時、「あれ？なんか違う」な結果になっても、不思議ではありませんよね。


机の上や研究室で、時間をかけて既存カップの研究をしたり、試作を繰り返したりしても、モニターテストの結果には敵いません。


なぜなら、膣の中は十人十色。


商品化のあとにカップを装着するのは、生身の人間であり、私達の体の動きに合わせて、膣の中も動きます。体調によって、膣の状態が変わることも珍しくありません。


膣の模型を使って、あれこれ考えても、ほとんど意味をなさない理由が、まさにここにあり、


数名が使いやすくても、それより多くの人が使いにくいと感じる可能性も、大いにあるわけです。


(2)その「強いクセ」に明確な理由があるケースです。


クセ強カップの存在意義を考える上で大事なのは、
(1)のカップではなく、もちろんこちらです。


たとえば、日本未上陸のbfreeカップは、こだわりすぎたのが裏目に出てしまった感がありますが、しっかりしたコンセプトのもと製作されています。


また、妖子もお世話になっているフルムーンガールは、ローサベで経血量が多い人にとっては強い味方です。


膣の中は数cmの世界、その中で50ml前後の液体を貯めるわけですが、人の体やカップを使用する環境は様々です。


ターゲット層が明確であり、少数ながらも確実にニーズがある商品をつくる。


まさに、


『inclusive marketing』(多様性を尊重したマーケティング)


と呼べるかもしれません。


導入はこれくらいにして、早速次の項目から個別にカップを見ていきましょう。


※フルムーンガールは、ローサベ向けとして、製造されたわけではないかもしれませんが、結果オーライ。

上級者こそハマる？！

妖子のお気に入りでもあるスクーンカップ。


正直、「クセ強」と呼べるほどのクセではないのですが、


「上級者やファンにこそ使って欲しい」に重きを置いて選出しました。


ちなみに、妖子はこのカップ、


最初は苦手でした。


慣れていくにつれて、魅力がわかってきて、最終的にはお気に入りカップの一員に。


噛めば噛むほど、味が出るスルメ系カップと呼んでいます。


シリコーンそのものは柔らかいのに、強い弾力のせいで、多くのユーザーに「固い！」と思わせてしまうのは、厚みがあって安定感がある証拠。


リムを含めて全体的に丸みを帯びたシェイプは、装着中の安定感と挿入や取り出しのやさしさを実現してくれます。


伸縮性に富んだステムはちぎれやすいので、ハイサベさんでステムに頼りがちな取り出しスタイルの人は要注意ですが、考え抜かれたやさしさを是非体験して欲しいです。


なお、スクーンは約3年の開発期間と、数百名のモニターの協力の元生まれたカップで、ものづくりのお手本とも呼べる開発エピソードを持っています。


本気で良いカップをつくろうと思ったら、これくらいのことはするべきです。これから月経カップをつくろうとしているメーカーさんは肝に命じて欲しい。

開きやすさNo1

妖子の天敵・ローズカップ。


あらかじめ言っておきますが、私はこのカップ、


どなたにも、オススメしません。


詳細は、個別ページのレビューや、動画をご覧頂きたいのですが、


凶器性を感じるのと、ギャンブル性が高すぎるからです。


でも、「ローズ最高！！」と言う人が一定数いるのも事実。


最低に相性が悪いか、最高に相性が良いかの極端すぎる構造になっており、


これは完全に「好奇心の高いマニア向け」と思い、紹介してみました。


のるか、そるか。


月経カップで運試し！！


なお、楽天 / amazonで、送料込み2,000円前後にて販売されておりお買い得です（2023年2月現在）。

やわらか過ぎて笑える

このカップを超える柔らかさの月経カップは存在しないのでは？


というレベルでふにゃふにゃ。いまだに医療機器未承認のサティスファイヤーと良い勝負です。


フェアリーピンクやフラワーと違い、店頭では扱っていないようで、ECサイトで運よく見つけた人しかゲットできないという、とても主張の少ないカップです。


そんな控えめなフェアリーソフトをここで紹介しようと思います。


このカップを使ってみてほしい人は、


「取り出しの不快感が強い人」


です。


柔らかいだけでなく、柔軟性も高く、形状変化が得意。


膣の入口を通過する時、ものすごくやさしくて、驚くレベルです。


他のカップで「リムが引っかかって、どうしても不快」という人は、チャレンジする価値があるかもしれません。


ただし、挿入に慣れるには、時間がかかると、覚悟を決めましょう。


妖子はローリングフォールドでなんとか挿入していますが、


そのカップの特性を生かして、いろいろな折り方に挑戦してみるのも一興かもしれません。

月経カップ界のはりがね

固いカップが好きという皆さんへ。


こちらのカップは、お試しになりましたか？

とにかくメルーナスポーツの固さは


次元が違います。


ラーメン屋さんにいくと、好みの固さで注文できますよね。


メルーナはまさに「ハリガネ」、「粉落とし」に昇進できるかどうかは、今後に出会うカップ次第。


このカップがお気に入りになってしまうと、良くも悪くも、他のカップだと満足出来なくなるかもしれません。


ローズカップとは、異なるタイプの、凶器性を感じます。


なお、固さの種類は、「ゴムの強い弾力性」由来のものではなく、「プラスチックのしならない固さ」由来です。

月経カップ界のクイーン

ここで海外カップからも、ひとつご紹介しましょう。


世界で最も容量が入る月経カップです。

日本市場で最も容量が入る月経カップはラプリエですが、


それでも満足できずに、「12時間交換せずに1日過ごしたい！」という人は、海外から取り寄せて愛用している印象です。


なぜ上級者向けかというと、


デカイからです笑


購入してから何回かチャレンジしましたが、私は挿入すら出来ていません笑


原因は、私の子宮口の高さと、カップの長さが同じくらいだからだと思います。


子宮口の高さ6cm以上は欲しいところです。

まとめ

いかがでしたか？


「クセ強カップの存在意義」と関わる話ですが、


研究不足の月経カップを新しく市場に出すくらいなら、すでに人気の海外カップを輸入して欲しい


というのが、個人的な意見。


もちろんメーカーとしては、利益率が高いので、自分達でつくった方が都合が良いのは理解出来るのですが、正直、


世界規模で見ると、月経カップは飽和状態な印象です。


ユーザーが来日を熱望しているカップは、まだまだあります。メーカーさん是非よろしくお願いいたします！！！！


今回のトピック、紹介する機会が少ないカップを登場させることが出来て、やはり楽しかったです♪


「こんな特集やって欲しい！」というリクエストがあれば、是非ご連絡ください。


グッドラック！